【セリーグ編】CSで下克上したチームをまとめてみたよ【いまんとこ3球団】
最近、クライマックスシリーズの記事ばっかり書いててCS博士になっちゃった、いちごじです。
日本人というのは昔から、弱気が強気を倒すのが好きな民族でして、戦国時代以降、下克上という言葉が日本人の心に刻み込まれています。
そんな下克上を日本のプロ野球界で果たしたチームはどれだけあるのか調べてみました!
2007
中日ドラゴンズ(2位)
クライマックスリーズが導入された初年度にいきなり下克上が発生しました。
首位ジャイアンツとのし烈な優勝争いに破れたドラゴンズでしたが(首位とは1.5G差だった)
盗塁王の荒木・B9の井端の1,2番コンビ、福留、ウッズ、森野のクリーンナップ、川上谷繁中村紀ら5人のゴールデングラブ受賞者をはじめとした、圧倒的な総合力を兼ね備えていました。
迎えたCS1stでも、川上、中田の先発が試合を作り、打線もウッズや李炳圭のホームランなどで阪神を圧勝。
ファイナルステージへと駒を進めます。
満を持して挑む巨人との最終決戦
阪神戦で川上、中田を消費していることや、第2戦の二番手として先発ローテを守っていた小笠原孝が登板していたことから、先発は右投手の山井、もしくは朝倉だと思われていた。
しかし、実際にマウンドに立ったのは左腕の小笠原考
完全に裏をかかれたジャイアンツはスタメンを7人の左札者でそろえてしまい、戦況が大きく不利となります。
序盤に代打攻勢に出ましたが、それもまた不発に終わり、重要な初戦を落としてしまいます。
第1戦をエース内海で落としたジャイアンツ
それに対し、エースを温存できたドラゴンズは第2戦に川上憲伸を登板させます。
すると、本調子ではなかった川上ですが、7回を4失点でのらりくらりとかわすと
打線がここぞという場面で得点を重ね、終わってみれば7-4でドラゴンズの2連勝で幕を閉じます。
第3戦。
この試合を落とすと日本シリーズ進出がなくなるジャイアンツは高橋尚を先発させます
要所を抑える好投でしたが、4回にウッズに3ランを打たれると、7回にも谷繁にソロホームランを打たれ勝負あり。
ドラゴンズがCS導入初年度でジャイアンツへの下克上達成。その後の日本シリーズでも球団53年ぶりの日本シリーズ制覇を成し遂げ、初代完全下克上達成チームとなりました。
2014
阪神タイガース(2位)
2007年以降、優勝チームに1勝のアドバンテージが与えられると、なかなか下克上がやりづらくなり、6年連続で優勝チームが日本シリーズに進出していました。
そんな中、風穴を開けたのは阪神タイガース
前年、初めてCSに進んだ広島カープに聖地・甲子園でまさかの敗退
道頓堀が怒号で埋まったという都市伝説まで流れる事態となりました。
そんな中むかえた2014年
2位でシーズンを終えたタイガース。CSで甲子園に乗り込んできたのは苦汁を飲まされた広島カープ。
絶対に負けられない戦いが甲子園にはありました。
第1戦は、広島の先発前田健太と阪神メッセンジャーの投げ合いとなります。
両先発がスコアボードに0を刻む中、6回に均衡が動きます
阪神の福留がソロホームランを放つと、両軍の中継ぎ陣が踏ん張りゲームセット
阪神が6年ぶりにCSで勝利をつかみます
続く第2戦も昨日に続いての投手戦
広島の先発 大瀬良が7回まで無失点で切り抜けると、対する阪神の先発 能見も8回まで0点ピッチングを続けます。
阪神は9回
規定により、この試合が引き分けになったらCSファイナル進出が決まるため、必死の継投策を仕掛けてきました。
いつもリードした展開で登場する守護神の呉昇桓を2番手で登板させると、なんとシーズン中にもなかった3イニングの回跨ぎで必死に0をスコアボードに刻み続けます。
そして迎えた12回
3番手 福原がマウンドに立ち、広島打線を抑えたところでゲームセット
CS史上最小の両軍合わせて1得点でのファイナルシリーズ進出を決めます。
迎えたCSファイナル
前年、中日に3連敗を喫し、崖っぷちからの奇跡の日本シリーズ進出を決めたジャイアンツが阪神を出迎えます。
投打のバランスが充実してきたタイガースに比べ、規定3割打者や先発の柱だった菅野・大竹を欠いたジャイアンツとでは大きく戦力に差があり、阪神優勢か⁉︎と巷では言われていました。
すると第1戦
CS1stで登板のなかった藤浪が巨人打線を6回まで0に抑えます
しかし迎えた7回、先頭の阿部にHRを打たれると3者連続で出塁を許し、無死満塁の第ピンチを迎えます
ここで仕掛けてきたジャイアンツ
代打にキューバの至宝 セペダを送り出します。
CSのゆくえさえ左右しかねないこの大勝負その結果は、、
勢いそのままに第2戦、3戦を勝利したタイガース
あと一勝で日本シリーズ進出を勝ち取れます。
ここで気をつけたいのが、前年ジャイアンツは三連敗から持ち直し、崖っぷちからの三連勝返しでドラゴンズを退けていることです。
ぜひともこの試合で日本シリーズを決めたいタイガース、先発を能見に託します。
タイガースは幸先よく、初回にマートンの3ランホームラン、福留のソロホームランを放ち試合の主導権を握ります。
ここでピリッとしない能見
3回までに2点を失いジワジワと追い詰められていきます。
なんとかリードを保ったまま9回までこぎつけ、マウンドには絶対的守護神 呉昇桓。
誰もが阪神の勝利を確信する展開でした。
しかし!
第1戦で戦犯となったセペダにホームランを浴びると、続く坂本にもホームランを浴び、ジャイアンツが追い上げます。
このまま大逆転があるか!と思われましたが、序盤のリードが重くのしかかり、4-8でタイガースが4連勝での日本シリーズを決めました。
2017
CS第1戦を落としたDeNAでしたが、迎えた第2戦
ここで負けると敗退が決定するなか、試合は4-4で七回を迎えます。
すると、代打乙坂の3ランホームランが飛び出すなど、この回一挙6得点
その裏に2点を返されますが、9回にも追加点を奪ったDeNAがこの試合を勝利し、最終戦に望みを繋げます。
いよいよ最終決戦!
と思われましたが、第3戦目はあいにくの雨で試合は翌日に持ち込まれます。
そんな中迎えた、第3戦でしたが、なんとこの日も甲子園には雨がふりしきり、試合ができるか微妙な状態でした。
試合が中止になると規定により阪神がCSファイナルに決まってしまうなか、プロ野球機構が下した判断は『試合決行』
ここに伝説の泥んこ試合が始まるのでした。
両軍、最悪のグランド状態になれない中、先行の横浜が初回に3点を先制します
お互い、いい当たりを打っても打球が転がらない、投球するにもボールをうまくコントロールできないなか試合は進み、試合成立の5回が終わって6-0。
このまま試合が終わればDeNAが初のCSファイナルを決めることができます。
だが、阪神も黙っているわけにはいきません
7回に大山が1点を返し、反撃の狼煙をあげます。
それでもこの降りしきる雨の中、試合をひっくり返すには事足りずゲームセット。
初のCSファイナルを献上することとなってしまいました。
雨で一日順延した影響で、DeNAは勝利の余韻に浸ることなく、CS1stの翌日からファイナルシリーズが始まりました。
さすがに疲労もあってか初戦を0-3の完封負けで終え、アドバンテージを含めても0勝2敗といきなり厳しい展開になります。
迎えた第2戦
5番宮崎が3安打3打点の活躍を見せると、このシリーズ代打で結果を残し続ける乙坂が再び代打で登場し2打点を記録するなど、広島投手陣を打ち崩し勝利を収めます。
第3戦、4戦を一点差でものにしたDeNAは日本シリーズに王手をかけます。
勝利すれば21世紀初の日本シリーズが決まる第五戦には中継ぎ・先発フル稼働で決死の勝負を仕掛けたラミレス監督
なんと9回までに7人のピッチャーをつぎ込み広島打線を3点に抑えます。
打線も宮崎、桑原、梶谷のホームランと主砲 筒香選手の2ホーマーで広島投手陣を粉砕
ラミレス采配が的中し、日本シリーズ進出を果たしました。
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以上がセリーグで起きたCS下克上の3事例です!
この中で日本シリーズを制覇できたのが初年度の中日だけというのは少し寂しいですが、当時はCSファイナルでも3勝で勝ち抜くことができたので、戦力の疲弊が大きかったのかもしれませんね!
今年も阪神と巨人が伝統の一戦をCSファイナルという最高の舞台で繰り広げています。
果たして勝ち抜くのはどちらのチームか、そして、セリーグ7年ぶりの日本一は達成できるのか注目していきましょう!